Visual Studioでコーディングをしている時に、ちょっとした処理の動作確認で簡単なコードを実行したいことがあります。そんな時は、Visual Studioの標準機能のひとつである、対話型実行環境C#インタラクティブを使用すると便利です。そこで、今回はC#インタラクティブの使い方を簡単に解説していきます!
C#インタラクティブとは?
まず、簡単にC#インタラクティブについて解説させていただきます。使い方だけ知りたい方は読み飛ばしてもらって大丈夫です!
C#インタラクティブは、Visual Studioの標準機能で、C#の対話型実行環境:REPL(Read-eval-print loop)です。Visual StudioでC#インタラクティブのウィンドウを表示しておけばすぐに使用でき、特にビルドなどを必要とせず即座にコードを実行して、結果をすぐに確認できます。いちいちビルドしなくてもよくて、ちょっとした実験や確認にすごく便利な機能なので、ぜひ使いこなしてみてください!少しずつ動作を確認しながらコーディングしたい方や初心者さんには特におすすめです!
C#インタラクティブの使い方
環境
Visual Studio 2022 Version 17.13.0
C#インタラクティブの表示
Visual Studioのメニュー「表示」 > 「その他のウィンドウ」 > 「C# インタラクティブ」から表示できます。

Visual Studioの画面下部に「C# インタラクティブ」ウィンドウが表示されます。

C#インタラクティブの使い方
下の例では日時の書式指定の確認をしています。

●入力した内容
(2行目でCultureInfoに必要なSystem.Globalizationをusingで指定しています。)
var date = DateTime.Now;
using System.Globalization;
var strDate = date.ToString("yyyy/MM/dd HH:mm:ss.fff", CultureInfo.CurrentCulture);
Console.WriteLine(strDate);
2025/02/24 13:52:14.137 ←注)Console.WriteLineの出力結果です。
このように、C#インタラクティブを使えば通常のコーディングの感覚で、即時実行して確認することができます。上記2行目のように、標準的なライブラリは使用する前にusingで名前空間を指定しておけば利用可能です。また、インテリセンス(IntelliSense)もしっかり機能します。ちょっとした動作確認や、忘れやすい正規表現(Regex)の確認なんかは、C#インタラクティブでちゃちゃっと実行できるので大変便利です。
自作のメソッドやクラスも使える
自作のメソッドやクラスも「C# インタラクティブ」ウィンドウにコピペしてEnterで使えるようになります。

多数の自作処理を読み込むようなものは難しいですが、ちょっとしたメソッドやクラスであればC#インタラクティブで簡単な動作確認ができますね。
C#インタラクティブのリセット
C#インタラクティブの実行環境は#resetコマンドを使用していつでもリセットできます。

これで今まで覚えていた変数、メソッド、クラスなどをすべてリセットできます。画面のみクリアしたい場合は、#clsまたは#closeコマンドのどちらかでクリアできます。(どちらでも同じ)
僕はあまり使用しませんが、#r “アセンブリ名”でアセンブリを読み込んで使用可能です。例えば、#r “System.Windows.Forms” でWindowsフォームを読み込んでウィンドウ表示なんかもできるみたいです。
まとめ
今回は、Visual Studioの便利機能「C#インタラクティブ」の使い方について解説させていただきました。
C#インタラクティブを使いこなせると、ちょっとした実験や動作確認が簡単にできてとっても便利だし、動作確認用の無駄なコードなどをソース上に残す心配がなくなるので安心です!コーディングの効率が上がりますし、ちょっとしたミスもだいぶ減ると思うので特に初心者さんにはめちゃくちゃおすすめです!